STORIES 永遠の人物画展

人を描く。そこに人がいる。
人物画にフィーチャーした展覧会です。人は人に関心があり、太古の昔から人との関係で生きてきました。
人が人を描く。そのきっかけや描き方、テーマは実にさまざま、いろいろなストーリーがあります。
そして描かれた人物は、絵の中でずっと生き続けます。
ホキ美術館で最も所蔵が多い人物画のなかから22作家の74点を選び、その魅力を存分にお届けいたします。
本展で出品数が多いのは、美しい女性像と肌の表現に定評のある島村信之、理想化せずにアニメのモチーフを生かし細密に描く石黒賢一郎、まなざしの表現に特徴のある塩谷亮、自然の力に負けない強さをもつ女性像を描く小尾修、謎めいた雰囲気のなかで細密な女性像を描く生島浩、卓越した質感表現に定評のある五味文彦と続く、人物画を特徴とする作家たちです。
写実絵画の巨匠で、筆跡を残さず、セピア色の静かな女性像を描く森本草介、人物の存在感を第一に描く野田弘志の作品も含みます。
またそのほか、三重野慶の第2回ホキ美術館大賞の特別賞受賞作《信じてる》、第1回ホキ美術館プラチナ大賞受賞の河野桂一郎《Annabell》も展示いたします。
なお、石黒賢一郎《INJECTION DEVICEの使用》、小尾修《止まり木》は初めての展示となります。

主な作家と作品紹介

島村 信之
東西南北に窓があり光があふれるアトリエで描かれた女性たち。透き通った肌の表現、女性が美しく見えるポーズ、指先の表現にも注目。

《日差し》2009年

《響き》2010年

《紗》2003年

《籐寝椅子》2007年

《憧憬》2012年

石黒 賢一郎
30代の頃スペインで約4年過ごすなかで、日本のアニメに影響を受けつつ自らが育ったことを再認識し、アニメのモチーフを題材にした作品を描くようになった。
近年は、自らが創作した2047年のウィルス戦争時、インジェクションデバイスによりワクチンを注入しながら戦う少女のストーリーをもとに、作品制作を行っている。細密描写に定評のある作家。
人物を理想化しないこと、背景に描かれたシミの表現など、スペインリアリズムの流れが見えてくる。

《No a×××.》2013年

《Bounty hunter》2019年

《CH-OP09「お願いお願いきずつけないで」》2012年

ガスマスク使用生活(子供編)》2017年

《INJECTION DEVICE の使用》2020年

塩谷 亮
モデルとの心理的距離の近さから、描くことの必然性を感じて描くことが多いという作家。
2009年のフィレンツェ留学や2018年のスペインでの展覧会を経て、近年は、ヨーロッパに生まれた油絵の具と古典技法を使って日本人である自分が描くことの意味を見つめた作品が多い。
浴衣の女性を俯瞰し、平面的に描いた作品がそれである。

《久遠》2010年

《聴》2013年

《如月》2020年

《相韻》2018年

小尾 修
人物に重点を置いて描くというよりも、考え抜かれた構図が何よりも大切と考えている。
最新作《止まり木》も発表する。

《止まり木》2021年

《静寂の声》2017年

《HITOMI》2015年

《Kay》2012年

生島 浩
4年にわたりウィーン美術史美術館でフェルメールの「画家のアトリエ」を模写した経歴をもつ作家。
どこか古典的な雰囲気の部屋に佇む魅惑的な女性を細密な描写で描く。

《5:55》2007-2010年

《月虹》2012年

五味 文彦
もともと「もの派」の作家であったことから、画風においても、常に壊しては新たな挑戦を続けてきた。
描きながらストーリーが展開していく作品や、写真をびりびり破いて組み合わせた造形など、五味文彦ならではの特徴ある絵作りを行っている。

《ヒゲを愛した女》2012年

《帽子の女》2019年

《YOUKO IV》2016年

森本 草介
セピア色に包まれた画面のなかで、静かにたたずむ女性。あたたかみのある、筆跡を残さない画面のなかで、時が流れていく。穏やかで平和なひとときである。それは画家が望む世界であった。

《横になるポーズ》1998年

《未来》2011年

野田 弘志
描かれた人物の存在の重み、生きて、考えて、存在していることのすばらしさ、崇高さを画面に描き切ろうとする。
それが野田弘志の写実であると語る。

《聖なるもの THE-I》2009年

《「崇高なるもの」OP.6》2016年

中山 忠彦
19世紀のヨーロッパの一流デザイナーによる衣装を着た女性に永遠の美を見出し、数多くの女性像を描いてきた。
何よりも大切にしているのは心の目で描くことである。

《燭台のある部屋》1999年

藤田 貴也
白い背景の前で白い服を着て、ただそこに佇む人を描く。
何も意味をもたせず、ただ、そこに人がいると感じてもらえることが画家の一番のねらいである。

《EIKO》2014年

《Tangnuer no.2》2013年

渡抜 亮
かつてドレスデンで15世紀ヤン・ファン・エイクの祭壇画を模写した経歴をもつ画家で、古典技法を用いながら、自分のフィルターを通し、どこか違う、作品を描きたいとしている。
「古典を振り返りながら、写実的な表現を使い、記憶に残る仕草や動作、ちょっと違和感のある絵を描きたい。非日常的で、演劇的な動きをいれたい。写真があってそれでも写実で描く意味は、人間しかできないことにある」と語る。

《スペキエース》2014年

《半眼》2014年

大矢英雄
テンペラ技法を用い、何かを待っている女性に美を見出し描くことが多い。
テンペラ特有の明るくマットな色彩感に富んだ作品。

《まどろみ醒める午後》2009年

三重野 慶
等身大の若い女性を、多く描いている。その細密な表現技術とともに、画家ならではの捉え方による現代女性の表現が多くの若者の共感を呼んでいる。
《信じてる》は第2回ホキ美術館大賞で特別賞を受賞した作品。

《言葉にする前のそのまま》2017年

《信じてる》2016年

大畑 稔浩
50歳になった画家としての気迫を正面から描いた自画像。

《五十歳の画家》2011年

磯江 毅
寝台にただ静かに横たわる男性。
モノクロームで描き、独特の雰囲気を出している。

《横たわる男》2001-2002年

李 暁剛
横たわるヌードの女性。背景の細密な壁の表現にも注目。

《ヌード》2007年

鶴友那
渓流に横たわり、五感で感じた体験を絵にした。
第2回ホキ美術館大賞受賞作。

《ながれとどまりうずまききえる》2016年

冨所 龍人
若い女性が髪の毛をさわるしぐさ、どこか心もとなさを描いた。

《髪をさわる》2018年

諏訪 敦
舞踊家大野慶人の、年を重ねてなおたくましい肉体とみなぎる気迫を描いた。

《玉眼(大野慶人立像)》2018年

河野 桂一郎
女性像をモチーフに制作をつづける画家が最も大切にしていることはモデルを魅力的に描くこと。
《Annabell》は、2018年に開催された41歳以上を対象とする第1回プラチナ大賞受賞作。

《Annabell》2018年

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