
写実絵画は対象の形や色彩だけでなく、そこに漂う空気感や雰囲気までも表現しています。
本展は、作家たちが描き出した写実表現の数々から、絵画に潜む様々な四季の気配を読み取り、季節ごとに構成したものとなります。
昨今では四季のバランスが曖昧で、季節外れの寒暖に悩まされることも少なくありません。春の花々、夏の空気、秋の実り、冬の静けさ…、空気感すら描き出す写実絵画の数々から、今一度移ろう季節を感じてみませんか?
[作品解説]
塩谷亮「青昏」2020年
「私は人物画の制作が多いのですが、静物、風景と分けて考えたことはなく、いずれも自然の一部であるという認識です。」 と作家は語る。海に近い土地へ移り住んで以来、豊かな自然環境の中で作家は時折、自然と同化するような感覚を覚えるという。海辺で日が落ち、美しい彩りを見せたあとのくすんだ色。虫の声。雨が降り出す前の独特のにおい̶五感で感じる、そうした自然のささやかな印象が新たな絵画の構想へとつながっていく。
大畑稔浩「気配-鎮魂」2020年
作家の自宅敷地内に立つ、樹齢100年を超える銀杏の木を描いた作品。
2019年12月、雲間から差す光を受けて黄色に色づきそびえ立つ姿に荘厳さを覚え、作家は本作の制作を始めた。制作を始めてしばらくすると新型コロナウイルスの世界的蔓延が起き、多くの命が失われた。作家は一枚一枚の黄色い葉を描く度に、それらが魂のようにも見え、鎮魂の祈りを込めて描き上げ、同時にこの病に人類が打ち勝ち、未来が明るくなるようにと願いを込めたという。

大畑稔浩「気配 -鎮魂」

塩谷亮「青昏」
総勢13名の作家らによる、3年越しの全作描きおろし。
100号以上の大作が一堂に会し、作家自身の矜持とも言える、自身にとっての代表作を描いた写実絵画の最前線。
本展では、作家の生の声による作品解説をお聞きいただくことができる音声ガイドがございます。作品横に設置されたQRコードから専用サイトへアクセスしてご利用ください。
| 開催期間 | 2026年5月27日(水) – 11月8日(日) |
| 開館時間 | 午前10時〜午後5時30分 (6月29日は午後4時30分閉館) 入館受付は閉館時間の30分前までとなります。 休館日の情報はカレンダーをご確認ください。 |
| 会場 | ホキ美術館 会場ギャラリー1 |